ラインビュー DANZOME(段染め)最新事例
2022年1月7日
お蔭様で、最近ラインビューのDANZOME(段染め)の依頼が増えてきております。
DANZOMEはその名の通り段々にグラデーションに染める技法ですが、ラインビューが作られている群馬県の桐生市は古くから織物の街として有名であり、その技術で製品づくりをしてくださる職人さんが今でもいらっしゃいます。なかなか大変な作業、知識の積み重ねが必要とされるので、限られた職人さんしかこの方法で染めることは出来ないようです。
まず最初は、2021年末にオープンしたヒルトン長崎に納めさせて頂いたDANZOMEです。こちらは長崎の海をイメージしたブルーを基調にし、高さ5Mの迫力あるラインビューです。
天井がとても高く開放的な空間は、橋本夕紀夫デザインスタジオさんのデザインです。私は以前から好きなデザイナーさんなので、ご一緒出来て大変嬉しかったです。こちらのブルー色は、まず色見本を頂いてから試験染め(ビーカー染め)をして色出しをし、それを一番濃い色としてから、濃中淡の3段階に分けて徐々にグラデーションに染めていきました。
ちなみにこれだけ天井が高いと工事も大変で、移動式の高所作業車を使いました。
天井面のスリットにマジックテープを貼り、それをタッカーで留め、そこにカーテンを貼り付けていきます。
次にご紹介するのは、新宿にあるハウスメーカーさんのショールームです。
こちらもDANZOMEなのですが、空間に合わせたベージュに濃い色を合わせてあるので、全体的に淡~い感じで染まっています。
パッと見た感じではグラデーションが分かりにくいと思いますが、でも単色という訳でもなく全体的に雰囲気があって、なんとも上手に使って頂いているように感じました。ちなみにこちらは通常のカーテンレールにアジャスターフックで吊っています。このラインビューの施工後に、グリーンが入ったり家具が入ったりするという事で、完成後はさらに魅力的な空間になっている事でしょうね。
次にご紹介するのは、和光市に最近オープンした温浴施設のラウンジです。温浴施設といえば、日本では木目などの暖色でデザインをまとめる事が多いそうですが(確かにそう言われてみたらそうかも)こちらの空間はデザイナーさんのアイデアで青を基調とした清潔感のある空間となっています。
しっかりとした太さの四角い柱は建物が建つ為には必要ですが、今回の柔らかな曲線を用いた空間デザインの中では却って異質なものになってしまう、という事で、ラインビューで柔らかく円形に包み込ませて頂いております。ちなみにこちらは和光市の「お風呂の王様」です。お近くの方は是非遊びに行ってみてくださいね!
最後にご紹介するのは、とある音楽スタジオ事務所様の通路部分に施工させて頂いたラインビューです。
ぱっと見て「?どこが段染めなの?」という感じですが、こちらはカーテンが二重になっており、壁側が青い段染め、通路側がサンドグレー色です。グレーの裏側が青いグラデーションになっており、写真では分かりにくいですが、上に行くほどホワイトになるので、見た時の印象が微妙に違ってきます。少し軽やか、という感じでしょうか。またサンドグレイの方は緩い斜めカットになっており、奥に行くにしたがって下がっています。面白いアイデアだなあ、と施工してみて感心したのでした。毎回デザイナーさんの使い方、アイデアには驚かされるばかりです。今後もどんなアイデアが出てくるのか、楽しみです。